子供の習い事を2つ以上掛け持ちする際の注意点と親のサポートを解説

親の仕事の事情などもあり、最近は複数の習い事に通う子供が増加傾向にあります。「させてあげたい経験がたくさんある」という親心が、子供の予定を増やしているケースもあるでしょう。

運動や音楽、英会話などの多分野での学びは、子供の経験値を高め成長を促す側面を持っています。とはいえ、小さな子供が吸収できることには限度があるため、無理のない範囲でバランスを取ることが求められます。

費用や送迎の負担といった問題だけでなく、子供自身がパンクしてしまうリスクも考慮しなければなりません。適切な範囲や内容については、家庭のライフスタイルや子供自身の体力、学業への影響などを総合的に考える必要があります。

本記事では、習い事を2つ以上掛け持ちする際の注意点や、子供が健やかに楽しめる環境作りのためのサポート方法について詳しく解説します。

現代の子供たちが通う習い事の平均的な数

幼児から小学6年生までの子供を対象とした場合、習い事の平均的な通学数は2つ以上とされています。「1つだけ」「まったくしていない」という子供は少数派と言える状況です。

実際に、2つから3つの習い事を並行して通わせている家庭が全体のボリュームゾーンとなっており、なかには4つや5つ掛け持ちする子供も少なくありません。

掛け持ちしている内訳を見ると、文化系とスポーツ系の組み合わせを選択し、バランスよく通わせている家庭が多く見受けられます。そこに3つ目としてプラスされるのは、勉強に関わる分野の習い事である傾向があります。

とくに小学校高学年になるにつれてその傾向は強くなり、中学受験が視野に入ってくることで、それまで通っていた複数の習い事に加えて学習塾へも通うというパターンが増加していると考えられます。

スケジュールや習い事のジャンル選びで配慮すべきこと

複数の習い事を掛け持ちする場合、似たような学習内容や同じジャンルを選ばない方が良いケースもあります。同じスポーツや音楽のレッスンを複数並行すると、子供が途中で飽きてしまったり、体力を使いすぎたりする懸念が生じます。

体を動かす運動系の学びと、知識やアート系の学びを組み合わせると、刺激の種類が豊かになり、効果的な成長を促すことにつながるかもしれません。

また、平日に1つ、土日に1つなど、配分を工夫して通わせる家庭も多いですが、同じ日に設定して連続で通わせることは避けた方が無難です。土日にまとめてすべての予定を入れている家庭も増加傾向にあるものの、1日のうちにたくさんの経験を詰め込むと、せっかく学んだことが定着しない可能性も高くなります。

移動時間や準備時間もかかるため、どうしても同じ日に2つの予定を入れる場合は、スポーツ系と文化系などタイプの違うものを組み合わせる工夫が求められます。心身ともに健康な状態で楽しむためには、適度な休息の確保と余裕を持った日程調整が不可欠です。

加えて、テレビ電話やインターネット授業といった自宅でできるレッスンを組み合わせることで、時間的な制約や移動の負担をクリアする家庭も増えています。

習い事の掛け持ちに伴う体力やモチベーションの管理

親の思いは自然と大きくなるものですが、実際に現場で取り組むのは子供自身です。子供が複数の習い事をかけもちして通い続けるのに、十分な体力が備わっているかどうかを冷静に確認する必要があります。

1週間だけで考えると無理なく可能に思えるスケジュールであっても、それを毎週継続していくのは大変なことです。園や学校の行事などと重なる時期には、へとへとになって疲弊してしまうかもしれません。また、体力的な疲れから、通うこと自体を嫌いになってしまうケースもあります。

カリスマトレーナーがいるスポーツクラブや有名な先生が教える塾に通っても、通わせっぱなしでは子供の成長は見込めません。家庭でのフォローや親からの応援が、結果を大きく左右します。

まずは、前向きなモチベーションが維持できる環境作りに挑戦してみるのが良い方法です。帰ってきたらその日の話を聞く、宿題があるときは内容を見るなど、見守っていることを子供に伝えることからはじめてみましょう。

スポーツ系の習い事の場合は、日々の食事バランスにも配慮が必要です。夜の時間帯に通うスケジュールであれば、夕飯のタイミングも考えどころとなります。夜遅い時間に重い食事を取るのは好ましくないため、レッスンの前後に補食で補うなどの工夫を取り入れてみてください。

2つの習い事の費用と送迎の負担に対する現実的な対策

当然ながら、2つの習い事に通うためには毎月の月謝などのお金が必要になります。スタートするタイミングでは入学金や指定の道具類などがまとまって必要な場合もあり、発表会や試合への参加費用など、定期的に予定外の費用が発生することもあるでしょう。

また、日々の生活のなかで盲点になりがちですが、通うために必要な交通費や教材費、衣装やユニフォームなどにも予算を割く必要があります。子供の成長は早いため、体の大きさに関係する道具については、定期的に買い換えることも考慮して資金計画を立てなければなりません。

かけた費用分の成果を子供が出せないと親はイライラしてしまいがちですが、異なる習い事をいくつもソツなくこなせるほど子供は器用ではありません。親のストレスになるくらいなら数を絞った方が、子供のモチベーションのためにも良い結果につながるでしょう。

さらに、送迎の負担は想像以上に大きくなります。兄弟がいる家庭の場合、時間帯が異なり、日に何度も送迎が必要になることも珍しくありません。1人で通える年齢になっても、距離や周辺環境によってはお迎えが必要になることや、交通費がかかることもあります。

習い事における子供の意思を尊重した親の関わり方

複数の習い事に通う際、大切なのは子供自身が楽しく学んでいるかどうかです。親の期待や周囲の影響で無理に掛け持ちさせると、子供がストレスを感じてしまうことがあります。新しく選ぶ際には、子供の意向をしっかりと確認することが大切です。

子供が興味を持っていない場合、無理に続けさせても効果は薄い傾向にあります。親が子供にプレッシャーをかけないよう注意し、本人のペースで進められるよう配慮してあげることが重要です。

習い事の掛け持ちが負担となっている場合には、なるべく早めにスケジュールの調整を行い、子供が楽しく続けられる環境を整えてあげてください。自分のペースで学びたいことに集中できるよう、定期的に子供の気持ちを確認し、気持ちの変化を察知することが大切です。

また、情熱をかけるあまり、親の方が疲れてしまっているケースも見受けられます。お友だちとの競争が目的となって複数に通わせ、子供が疲れて体調を崩したりしたら本末転倒です。親子でよく話し合いの場を持ち、子供が本当に続けたいと考えるものを厳選してあげてください。

まとめ

習い事を2つ以上掛け持ちすることは、子供の成長や興味の幅を広げるために大切な経験となります。音楽やスポーツ、学習塾など、複数の分野の経験は、子供の能力を引き出したり、自信を向上させたりなどのメリットにつながることでしょう。

ただし、過密なスケジュールや親からのプレッシャーは、子供の心身に負担をかける可能性があります。子供が健やかに成長するためには、親としては子供の意向を尊重し、適度なバランスを保ちながら、無理のないスケジュールでサポートすることが求められます。

習い事を2つ以上掛け持ちする際は無理のない範囲で見極め、充実した時間を過ごせるよう配慮し、子供が自分のペースで学びを楽しめる環境を整えることを心がけてみてください。